水辺の希少生物たち −タヌキモからゲンゴロウまで−

イヌタヌキモ

KIF_2761タヌキモの花.jpg2005.9タヌキモ.jpg

イヌタヌキモ
Utricularia australis /Utricularia australis form tenuicaulis
タヌキモ科タヌキモ属
環境省 準絶滅危惧種
国内分布:日本全国



全国の湖沼、ため池、水田などに生育し、多年生、浮遊性の種類である。従来、タヌキモとイヌタヌキモは混同されてきたが、タヌキモは、イヌタヌキモと北海道・東北地方に分布しているオオタヌキモとの自然交雑種であるという説が発表されている。

水生植物タヌキモ類における不稔雑種の形成と維持(第23回進化植物学研究会)
http://hosho.ees.hokudai.ac.jp/seminar/2003/shinka/eb2004.pdf

茎は長く、1mを超えることもあり、基部で2本の枝に分かれ、さらに数回分枝して、各裂片は糸状になる。最終裂片には歯状突起が目立つ。条件にもよるが、多数の捕虫嚢をつける。花期は7〜9月であり、黄色い花を咲かせる。晩秋に殖芽が形成され、水中で越冬するが、この殖芽の形状で、ほぼ球形の殖芽を形成するのがタヌキモ、長楕円形の殖芽を形成するのがイヌタヌキモである。殖芽の形状を見れば、両者の違いは明らかである。
イヌタヌキモ殖芽.jpgイヌタヌキモの殖芽。タヌキモはここが球形になる。

参考文献

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タヌキモ属とは

生態はきわめて多様に分化したグループであるが、大きく分けると湿生のミミカキグサ類水生のタヌキモ類とがある。
根はなく、水中、泥中などに広がった糸状の葉、または糸状の裂片に分枝した葉に捕虫嚢をつける。捕虫嚢には内側に開く弁があり、ミジンコのような小型の動物が近づくと弁が開き、それらを吸い込み、弁が閉じる。
世界中に約210種が知られており、日本には、4種のミミカキグサ類と9種のタヌキモ類が知られている。

タヌキモ属をまとめるにあたり、以下の文献を参考にした。
・日本水草図鑑  文一総合出版 角野康郎著
・日本水生植物図鑑  北隆館 大滝末男・石戸忠著
・ため池と水田の生き物図鑑 植物編  トンボ出版 浜島繁隆・須賀瑛文著
・食虫植物研究会会誌48(1)15項〜17項  小宮定志
・日本の野生植物 草本V  平凡社

●タヌキモの仲間

 フサタヌキモ Utricularia dimorphantha 

 タヌキモ/イヌタヌキモ
 Utricularia australis Utricularia australis form tenuicaulis 


 チョウシタヌキモ  Utricularia australis form fixa 

 イトタヌキモ(ミカワタヌキモ)  Utricularia exoleta 

 オオタヌキモ Utricularia machrorhiza 

 コタヌキモ Utricularia intermedia 

 ヤチコタヌキモ Utricularia ochroleuca 

 ヒメタヌキモ Utricularia minor  

 ノタヌキモ Utricularia aurea 


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